3つの視点

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nitta

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3つの視点

事業戦略を構築するときには、3つの視点を客観的に観ていきます。3Cと呼ばれ、自社(Company)の視点とお客(Customer)の視点と競合他社(Competitor)の視点です。あくまでも主観ではなく、これらを客観視していくことが大切です。観ていくのは、1つの視点だけでもいけないし、2つの視点だけでも上手くいきません。自社しかみえていなければ、例えば、「毎月の借入金返済がこれだけあり、減価償却費がいくら、役員報酬はこれだけ欲しいので、お客からの売上がいくら必要だ。」というご都合主義となります。3つの視点を理解していれば、このような思考に陥ることはないでしょう。

 

自社の視点とお客の視点

よくあるのが、「自社の視点とお客の視点」、その重なるところを観ているケースです。言い換えれば、お客のニーズを分析し、自社の経営資源(強み)を分析し、共通するベネフィットの部分を訴求していく手法です。一見よさそうに思えますが、しかしここには競合他社の視点が欠けています。自社の強みが他社の弱みになっている場合は有効です。お客のニーズと自社の強みがマッチしていても、競合他社が自社以上にその強みを持っていれば競争市場の中ではお客は他社に持っていかれてしまうのが必然です。

 

お客の視点と競合他社の視点

次に、「お客の視点と競合他社の視点」、その重なるところを観ているケースが考えられます。他社の強みとお客の視点が重なって、競合他社は非常に儲かっています。その視点が強く見えてしまい、自社もそこに進出(模倣)しようとしてしまいます。自社の経営資源が他社のそれよりも強ければよいですが、他社より弱いにも関わらず戦いに挑んでしまった場合、情報を分析せず負け戦に出陣しているのと同じ状態ともいえます。複数社との競争になれば、二乗作用で敗退してしまい、投下した資源は回収できずに終わってしまうでしょう。おこぼれをいただくような負ける戦はしないのが上策です。

 

自社の視点と競合他社の視点

最後は、自社の視点と競合他社の視点、その重なるところを観ているケースです。事業戦略を構築するうえで、この視点が何よりも大切になります。観る順番も最初です。他社と比較し、絶対に負けない資源は何か、共通項は何か、1位になれるところは何か、そこを見極めてお客、市場にうってでます。

競合他社のイメージや、コンセプト、狙っている客層、生み出している商品やサービスのイメージ...、これらの情報は以前に比べると比較的容易に得ることができるようになりました。会社が行う経営活動は、経営者の思考から始まります。となれば、業績という結果は、すべて経営者の責任です。「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」といいます。さらに言えば、業績を伸ばしている中小企業は敵がいない状態を作り上げます。ぜひこれらを意識して事業戦略を思考していきましょう。

 

2019年9月1日/新田 哲也

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