中小企業の商品戦略

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商品の位置づけ

経営において、どこの、誰に、何を提供していくか。この経営の3大要因にウェイト付けをすれば、概ね、地域(どこ)のウェイトが57%、客層(誰に)のウェイトが29%、商品(何を)のウェイトが14%とされます。 意外に商品のウェイトが少なく感じられるかもしれませんが、中小企業の場合は大企業と異なり商品力がどうしても低くなりがちです。商品力がなくても地域と客層の設定が正しければ利益を改善することは可能ですし、逆に商品力があったとしても地域と客層戦略が誤っていれば、赤字経営へとなりかねません。「経営はお客づくりである」と言われる所以です。とはいえ、商品も経営の3大要因の一つであり、お客から見える唯一のものでもありますので、決して蔑ろにしてよいというわけではありません。これなしにお客様から対価をいただくことはできないのですから。

 

2つの側面

マーケティングの世界に、「ドリルを買う人が欲しいのは穴である。」という有名な言葉があります。お客が商品から得られるものは、ふたつあります。ひとつめは先の文章でいう、ドリル。「手段」であり、「モノ」であり、「顕在欲求」と考えます。手段であるモノ自体の機能や品質ばかりを追って商品づくりをおこなっていくと、コモディティ化が進み、どれを買っても同じであれば安いほうへとお客は流れていきます。マネされやすく、競争が起こりやすいのが特徴です。

ふたつめに得られるものは「目的」であり、「コト」であり、「潜在欲求」です。先の文章でいえば穴。潜在欲求は、浅い潜在欲求とその深くに眠っている深い潜在欲求に分かれます。例えば上の例でいえば、穴が欲しい人は、子供と毎日コミュニケーションを取りたいと考え、犬を飼い、犬小屋を作るために穴が必要だったのかもしれません。 商品戦略を考えていくうえではこの2つの側面を押さえ、細分化、整理して考えていくことが肝要です。

 

ロボット掃除機と口紅

ロボット掃除機は、「面倒な掃除を自分の代わりにしてもらう」という目的を達成させるために購入されるでしょう。ロボット掃除機を購入することはあくまで目的を達成するための手段であり、購入することが目的ではありません。さらに深い潜在欲求を考えていけば、ロボット掃除機に掃除をさせて、空いた時間で子供と遊ぶ、などという欲求も隠れているかもしれません。 口紅とクレヨンは、ほぼ同じ成分でできています。両者は似たような大きさ、形状をしていますが、かたや1本4000円ほど、かたや1本3円ほど。「モノ」だけを考える発想ではこれまで値段の差は生じません。口紅を購入する→きれいになりたい→恋人が欲しい、こういう構図が、「コト」の価値を増加させて、値段の価値を押し上げていくのでしょう。

 

商品戦略

商品の潜在して目に見えない部分を戦略、目に見える部分を戦術と考えれば、自社の経営資源の7割を戦略の「コト」の設定に力を配分し、戦術の「モノ」の設定に3割を配分をしていきます。この考えは、「モノを売らずに、コトを売れ」の格言からも通じるものがあります。

このように考えていくと、「作った商品をいかに売るか、売り込むか」という発想から、「買いたくなる商品をいかに提供するか、どうすれば買いたくなるか」という発想に変化していくはずです。売り手だけの発想はモノ主義です。買い手の発想、コト主義。つまりは、潜在欲求を逃さないようにしていきましょう。意外とお客自身も気が付いていない場合が多いです。

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