福澤諭吉にあったことはないのですが(笑)、
目の前で語りかけられているようでした。
当時の日本は、西洋と比較すれば、
政治、法律、防衛、学問…の分野で
かなり遅れを取っており、
そのために、国民は何を思い、
何をなすべきかという方向性を持たせてくれています。
現在にも、このように指針となるような書籍があれば、
日本(世界)も明るくなれるのにと。
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以下、引用。
わが日本国民も、いまから学問に志し、しっかりと気力を持って、
まずは一身の独立を目指し、それによって一国を豊かに強くすることができれば、
西洋人の力などは恐れるに足りない。
道理がある相手とは交際し、道理がない相手はこれを打ち払うまでのこと。
一身独立して一国独立する、とはこのことを言うのだ。
36p
志を高く持ち、学術の真髄に達し、独立して他人に頼ることなく、
もし志を同じくする仲間がなければ、
一人で日本を背負って立つくらいの意気込みをもって世の中に尽くさなくてはいけない。
135p
学問で重要なのは、それを実際に生かすこととである。
実際に生かせない学問は、学問でないのに等しい。
152p
あるいは、非常に売行きがよいときには、必ず利益が出る、と思っていた品物について、
棚卸の決算書を見ると、案に相違して損失になっていることがある。
あるいは、仕入れのときには品物不足と思っていた物について、
棚卸しのときに在庫を見ると、売りさばくのに案外の時間がかかって、
仕入れが多すぎたことがわかる。
したがって、商売において大変緊要なのは、普段から精密な帳簿を付けて、
棚卸しの決算を間違えないことにある。
181p
人間のくせに、人間を毛嫌いするのはよろしくない。
230p