熊本の事業承継を考える

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nitta
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会社創業後、10年経つと10%しか存続できず、30年後には1%未満になってしまうという統計があります。
この仕事に携わっていると、企業の第⼀の目的は存続であり、発展、拡大はその次の過程だと思わざる得ない場面に幾度となく遭遇します。
喜ばしいことに、日本の企業は世界各国と比較すると、長寿企業が多いといわれているのも事実。年輪経営が、経営の究極の在り方だと思います。会社が長きにわたり、また、何世代にわたり存続していくということは素晴らしいことですが、存続すればするほど生じてしまう問題もあります。株式の価額と分散の問題です。

株式価額の増加と株式の分散

上場株式でない、所謂、中小企業の「取引相場のない株式」の価額は、「財産評価基本通達」で定めることとなります。「取引相場のない株式」は、文字どおり、市場に取引売買実例が存在しない株式であり、例え第三者間取引であったとしても、通達評価額と異なる価額は認められないというのが税法の基本的な考え方です。

通達評価額によれば、会社が長きにわたり存続し、内部留保が増加すればするほどその評価額は高まることとなります。また、創業時は会社の支配権を持つのは1家族だけだったのが、2世代、3世代と相続(事業承継)を繰り返していくと、何も手を打たなければ、株式は繰り返される相続で親族間に分散してしまいます。つまりは、市場では売却しようにも売却できない高い価額の株式が分散してしまうという結果を招きます。

歴史ある会社の事業を承継する者は、その価値の増加した株式を相続し、相続税を納税し、分散した株式を買い戻すための多額の資金が必要になってくるでしょう。財産を個人ではなく会社に蓄積してきた経営者らであれば、その問題は尚更に大きな壁となってきます。

 

6親等の親族

取引相場のない株式の評価方法は、大別し、原則的評価と特例的評価に分かれます。
原則的評価は、会社に影響力を持つであろう者に適用される評価方法であり、特例的評価はその逆で、配当を貰う権利のみに着目した、少数派の株主が評価される方法です。
基本的には、原則的評価方法が特例的評価よりも高く評価されることとなり、その差は10倍、100倍となっても珍しくありません。

では、どのような場合に原則的評価となり、特例的評価となるのか。2つの評価方法のいずれが採用されるかは、基本的には親族内での株式の支配権(議決権)に左右されることとなります。株式取得後に経営支配側の親族範囲に属するか、非支配側の親族であるかということです。税法上の親族は、6親等内を親族範囲としているのですが、この6親等の親族というのが曲者です。6親等も離れれば、ほぼ赤の他人です。にもかかわらず、株式が分散し、事業に全く関わりのない遠い親族が取引相場のない株式を取得しても、6親等内であるだけで多額の税負担、或いは承継者に買取資金が必要となってしまうケースも往々に想定されます。

 

事業承継対策

後継者が承継する財産は、取引相場のない株式だけではなく、事業資産や個人資産、理念、従業員など多岐にわたり、後継者育成も大きな課題です。スムーズな事業承継は、経営者を取り囲む優秀なブレーンが揃って初めて成り立ちます。逆に経営者を囲むブレーン次第では、悲劇的な事象も生じることとなります。この度、「熊本の事業承継を考える会」のメンバーの1⼈に入れさせていただきました。切磋琢磨を重ねながら、熊本のハッピーな事業承継に寄与していこうと思います。

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