企業における戦略がどれだけ優れたものであっても、戦略を実行し、稼ぐための仕組み(オペレーション)がうまく機能していなければ、戦略は絵に描いた餅となってしまいます。逆に、競争戦略での差別化やリーダーシップが困難であっても、オペレーションで差別化することができれば、競合相手に対し、大きな競争優位性をもたらすことも可能です。
オペレーションは企業が持つリソースを活用し、あるべき最大限のアウトプットを生み出すための仕組みです。考えるにあたっては、「アウトプット」、「プロセス」、「インプット」それぞれの最適化を検討していきます。あるべきアウトプットの基準と現在の状態とのギャップをプロセス→インプットの順で最適化していきます。あるべきアウトプット基準(サービスレベル)を明確にすることは、オペレーションを考えていくうえで1丁目1番地となります。
一般的に、オペレーションの要素として次の4つの指標を上げることができます。
1.スピード。製造スピードや顧客対応のスピードなどスピードは最大のサービスともいわれます。
2.正確性。ミスの防止や業務の品質の向上です。
3.コスト。先述のスピードと品質を高めていくと、コストも下がってきます。
4.継続性。ムリ、ムダ、ムラを排除し、改善を継続し続けていく企業文化も大切です。
トヨタの「かんばん方式」などの生産管理の生みの親だった大野耐一氏は、「改善は、永遠にして無限である」、「改善とムダを見つけるのは死ぬまでの仕事」と語られています。