価格の設定

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nitta
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年初から始まったコロナウイルスも次第に落ち着きを見せた感がありましたが、
ここにきて(2020.10月上旬)再び熊本市内も感染者が増加し、レベル4となっています。
飲食業をはじめビジネスに大きな影響を与える中で、経営者の皆様におかれましては大変な毎日が続いていますが、
どうぞ社員の皆さまと手を取り知恵を出しながら
前向きに経営のかじ取りをし乗り切っていただきたいと切に思います。

価格の意味合い

皆さまの顧客や消費者に提供する製品やサービスの価格はどのように決定されていますでしょうか。
「値決めは経営である」という稲盛和夫さんの有名な言葉もありますが、価格の設定は無段階でいくらでも可能な分、経営において大変難しい判断の一つになります。薄利多売も戦略の一つですし、少量で利幅を多くとる方法もあります。ここで私たちが押さえておきたいのは、価格には価格そのものが企業にもたらす収益の源泉という意味以外に2つの意味があるということです。会社がいくら儲けられるかだとか、売上金額ばかりを追ってしまうと、我々はこれらの側面を忘れてしまいがちになります。

ひとつは、製品やサービスを利用する顧客に向けたメッセージとしての機能を持つということです。1拍1万円の旅館と10万円の旅館とでは顧客に対するサービスの質に対するメッセージが異なりますし、安すぎては質への不安にもつながります。それなりの価格は顧客への期待感や企業の自信のメッセージでもあるといえます。ふたつめに類似商品を提供する競合企業に対するシグナルの効果があります。類似製品を提供している企業群のプライスリーダーが販売価格を下げ、競合他社に対し競争を仕掛けることもあるでしょう。あまりにも価格競争が激しくなりすぎると、売り手同士に疲労感を残すだけになることもしばしばですが。

 

価格設定要素

では、価格は通常どのように決められるでしょうか。意識無意識にかかわらず、私たちは価格を決定する際に次の3つの要素を考えているはずです。

先ず、その製品を生み出すために要するコストです。利益を確保するためにはコストを上回る価格設定が必要なことは当然ですし、そのために企業は自社のコスト構造を正確に把握しておくことが第一となります。次に顧客がその製品やサービスの「適正と認める金額」の上限価値を求め、それを基準に価格を決定していくものです。PSM分析というものがありますが、お客様が「いくらから高いと思い始めるか」「いくらから安いと思い始めるか」「いくらから高すぎると思うか」「いくらから安すぎると思うか」という質問から理想の価格を決めていく方法です。最後に競争環境です。自社の都合だけで価格を決めることはできず、やはり競合他社の価格を参考にしながら決められることも多いと思います。水やガソリンなど差別化が難しいものであればなおさらです。

 

価格と収益性

日本の優良企業を対象にした価格、変動費、販売量、固定費の感度分析調査によると、販売量が1%改善すると営業利益は8%増加するのに対し、価格の1%の改善では営業利益は32%増加するそうです(変動費、固定費はそれぞれ24%、7%)。収益性に与える価格のインパクトがそれだけ大きいということがわかります。逆を言えば、値下げは収益面に大きな影響を及ぼすことを意味します。価格設定は戦略をもって、安易な値下げは慎むべきです。コロナ禍のいまだからこそ知恵を使っていきたいものです。

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