成年後見制度と相続について考える

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相続が発生したとき、相続人の中に認知症や知的障害及び精神障害のある方がいる場合があります。相続人が認知症等であっても、当然、相続人としての権利はありますが、その症状は様々であり、判断能力の有無がとても重要になります。
判断能力が不十分な方では、遺産分割協議をしても他の相続人の言いなりになってしまい、不利益な結果になる可能性が考えられます。
このようなときは「成年後見制度」を利用して後見人を選任することで、選任された後見人が本人に代わって遺産分割協議を行うことが可能となります。

成年後見制度とは

成年後見制度とは、精神上の障害(知的障害、精神障害、痴呆など)により判断能力が十分でないため、財産管理やサービスの契約などを自身で行うことが難しくなった人が、不利益を被らずに安心して社会生活を行えるよう法的に支援する制度です。

 

手続き方法

成年後見人の選任手続きは、家庭裁判所に対して本人や配偶者又は親族などが申し立てを行います。しかし、申し立てを行ったからといってすぐに後見人が決定するわけではなく、最終的に選任されるまでには数ヶ月、場合によっては1年近くかかることもあります。

 

成年後見制度の効果

判断能力が低下すると日常生活に支障が生じます。詐欺や悪質な訪問販売などの被害にあわないように、また相続人となった場合に、不利益を被らないようにするためには「成年後見制度」の活用は効果的です。しかし、多くの資産を持っている資産家などが成年後見制度を利用する場合には注意が必要です。成年後見制度は原則的に、本⼈の利益を守ることを考えた制度です。例えば、本人には十分すぎるほどの金融資産があったとしても、子や孫へ贈与を行うことはできなくなります。株式や不動産投資などの資産運用も制限されてしまいます。さらに、配偶者等を老人ホームに入居させたくても、夫の金融資産から妻の入居一時金の支出が認められるかは、金額が多額になると難しくなってしまう場合があります。

 

成年後見制度と相続

厚生労働省の調査では、日本の認知症高齢者は約462万⼈、予備軍とされる軽度認知障害者の約400万人を加えると、65歳以上の4人に1人が認知症及びその予備軍だといわれています。判断能力が低下してきたときには、自ら申し立てて成年後見制度を利用する方法も有効的ですが、判断能力がはっきりしているうちに、遺言書を書き、信頼できる第三者と「任意後見契約」を結んだ上で、自分の老いに備えるという方法もあります。
成年後見制度の利用の有無を含め、判断能⼒があるうちに考えておきたいものです。

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