『致知10月号』
致知出版社
福沢諭吉をはじめ、偉人と言われる人は、
努力が突き抜けていますね。
そして、大きな大きな志があったんですね。
いや、本人たちは、「努力」とは、思っていない。
「努力」じゃなく、好きでやったんだと。
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「商売というのは簡単なんだよ。太陽のように生きればいいんだ。太陽は二つのものを人に
与えてくれる。一つは熱。熱意を持って人に接すれば、その熱は自然と相手に伝わる。
もう一つは光。光を与之て相手を照らし、関心を持ってその人の存在を認めてあげることが
大事なんだ」
「自己自身を修めるにはあまり効果を期待せず、静々と人知れずやられるといい。
それを三十年、四十年とずっと続けていくと、風格というものができてくる」
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…ただのまくらをしてみたいから持ってこいと言ったが、まくらがない、どんなに捜してもない
というので、ふと思いついた。
これまで倉屋敷に一年ばかりいたが、ついぞまくらをしたことがない、というのは時はなんど
きでもかまわぬ、ほとんど昼夜の区別はない、日が暮れたからといって寝ようとも思わず、
しきりに書を読んでいる。読書にくたびれ眠くなってくれば、机の上に突っ伏して眠るか、とこ
ぶちあるいは床の間の床側をまくらにして眠るか、ついぞほんとうにふとんを敷いて夜具を
掛けてまくらをして寝るなどということは、ただの一度もしたことがない。
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