『「いい人」をやめると楽になる』
曽野 綾子
祥伝社黄金文庫
経営者オススメ度 ★★☆☆☆
こうなければならないとか、
そのようなことをしたらだめだとか、
強制的な表現ではなく、
ソフトに、でも、しっかりと
心に響く言葉が沢山のっていました。
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以下、引用。
私は幸運なことに、親から、人間は正しく理解されることなどほとんどない、と教わった。
私自身、私よりもっと幸福な人もいるだろうけれど、もっと不幸な人もいるだろう、
と当たり前のことを考えていた。
もっと不幸な人と比べると私の幸福は感謝しなければならないし、
もっと幸福な人と比べると私のほうが人生を知っている、と思うことにした。148p
人がするからいい、のではないのである。
人がしてもしないし、人がしなくてもする、というのが勇気であり、品位である、
と私は教えられた。154p
たぶん私たちがほんとうに困った時に、助けてくれるのは、
けっして経済的に余裕のある人でもなく、権力者でもないのです。
それは、苦しみと悲しみを知っている人、なのです。162p
神父さま、愚痴を言わない、恨まない、感謝するというだけで、
その方は、存在の香気を放たれるものですね。
私はその時まで、そんな単純なこともわからなかったのです。173p
誰もが、かならず何か大きな仕事を果たしていると思うと、
それでいっそう私たちは他人への感謝を持つし、
自分が何かをしたという自負を持つこともなくなる。217p