『わかりやすく<伝える>技術』
講談社現代新書
池上 彰
経営者オススメ度 ★★★★☆
とても、勉強になりました。
文章を書いたり、講演をやっていると、
分かりやすく伝えることの難しさを
考えさせられます。
伝えることが上手い人には、
何か、大切な秘密がある。
その秘密を教えてもらった気がしました。
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以下、引用。
私は、わかりやすい説明とは、相手に「地図」を渡すようなものだと考えています。
説明のための「地図」。それを放送業界では「リード」と呼んでいます。
そこで、「いまからこういう話をしますよ」と最初にリードで言っておくと、
聞く側も心の準備ができるのです。19p
そこで、一つの文が長すぎるなら短くしてしまえ、と考えました。
一つの長い文を、二つ、三つに切ってみたのです。
短く切ると、一つの文が、一つの意味内容だけを届けることになります。
ABCという三つの要素が全部入っている文を聞かせては、視聴者に余計な負担をかけます。
それに比べて、まずはAの話、続いてBの話、そしてCの話と進めば、楽に聞くことができ、
非常にわかりやすくなります。60p
接続詞はつけずに短い文をポンポンと並べたほうが、リズムもいいし、わかりやすくなる、
ということにも気がつきました。
論理的に流れていれば、接続詞はいらないのです。
逆に言えば、接続詞を多用している文章は、
実は論理的でない文を、接続詞で無理やりつないでいることが多いのではないでしょうか。
62p
わかりやすい説明をするうえでは、「絶対に必要な情報」と、
「あってもなくてもいい情報」を峻別し、
「絶対に必要な情報」だけを伝えること。
「ノイズ」をカットした、クリアな情報が必要なのです。85p
「わかりやすい説明をするときにはポイントは3つに絞りなさい」という意味です。
人は、たいてい3つまでなら耳を傾けて聞きます。
それが、4つになると注意が拡散します。
話し手も内容を把握しづらくなってしまいます。
152p
「自分が理解する」ということと、
「他人に説明できるほど理解する」ということの間には、
大きな落差があるということです。224p