『 決断力 』
角川書店
羽生 善治
経営者オススメ度 ★★★☆☆
何でもよい。
ひとつのことを、深く深く掘り下げていけば、
人としての幅もどんどん広がっていく、
そう教えられたことがありました。
そのことをこの本は語ってくれている。
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以下、引用。
一般社会で、ごちゃごちゃ考えないということは、
固定観念に縛られたり、昔からのやり方やいきさつにとらわれずに、
物事を簡単に、単純に考えるということだ。
私は、「キスで行け」、つまり、簡単に、単純に考えることは、
複雑な局面に立ち向かったり、物事を推し進めるときの合い言葉になると思う。25P
将棋にかぎらず、私たちはとかく膨大な量の情報や知識に埋もれがちだ。
定跡を生かすにも、情報におぼれるのではなく、
まず、"自分の頭で考える"ことが先決だと思っている。27P
私は、将棋を通して知識を「知恵」に昇華させるすべを学んだが、
その大切さは、すべてに当てはまる思考の原点であると思っている。29P
「仕事にゆき詰まったときは整理整頓」というのが口癖だった。
休みの日になると朝早くから起き出して、部屋の片付けを始めるのだ。
うるさくて寝ていられなかったことを思い出すが、
私もその遺伝子を受け継いだようだ。36P
私は、将棋を指す楽しみの一つは、自分自身の存在を確認できることだと思っている。
人生は食事をして眠るだけのくり返しではない。
「こういうことができた」「こういうことを考えた」という部分がある。
それは楽しさであり、人生を有意義にさせてくれる。
私は、将棋にかぎらず、何かに打ち込んでいる人には、
そういう発見があると思っている。122P
才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである。
168P