荒くれ漁師をたばねる力
坪内 知佳
朝日新聞出版
シングルマザーの女性がとある漁船団を率いて、
漁業事業から地方創生をおこしていった実話。
涙あり、喧嘩ありで物語は進んでいきます。
新しい事業を起こす方には、参考になるかも。
私には、も少し。。でした(^^;
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彼らは決まって、「そんなやり方は〃ふつう"と違う」と言う。
自分の中でむくむくと怒りが湧いてくるのを感じた。
(いったい・ふつうってなんなの?そのふつうがダメだったからこそ、
いま、漁業がガタガタになってるんじゃないの?)
46p
同じ夢を見続けるには、まずは彼らの立場にとことん立つこと。
それが、私が最初に自分に課したことだった。
59p
彼らが心配するように、生きていくためにはお金は必要だ。
しかし、事業はそのためだけにあるわけではない。
青臭いかもしれないけれど、たとえば「ロマン」だって、
立派に事業をやっていくうえで大切なことだ。
65p
坪内からは「お前の会社じゃろうが。ここの経営難はあんたの責任じゃし、
夢を語れないのも、人材不足も全部あんたの責任じゃろ」と強く言われて、
びっくりしました。91p
人はみな、色や形やサイズ、立ち位置が違う歯車だ。
私は私で頑張るけれど、私という歯車の色やサイズは変えられない。
一人で頑張っていても、何も動かせない。
でもそんなとき、サイズが違うほかの歯車が来てくれたら、カチッとかみ合って、
何かが回り出していく。
171p
人は死んだら無になる。自分が生きた記憶も痕跡もなくなってしまう。
でも自分たちが作った仕組みや理念がずっと受け継がれて残っていくと
したら、それこそが自分がこの世に生まれてきた意味があったといえる
のではないだろうか。
180p